オリーブオイルにさよならを
- bongout7
- 2月6日
- 読了時間: 3分
更新日:4月27日
【2025.4.26完売しました】
別れの季節にはまだ早い。
だが、立春に届いた悲しいお知らせ。

なんと長年の愛用者が多いこのチリ産オリーブオイルが販売終了になりました。
輸入元の説明によりますと、「現地の在庫がなくなったため今後供給不可能になったと突然メーカーから連絡があり弊社も困惑。」とのこと。
困惑、ですか。
そこでチリの生産者のサイトをチェック。
オンラインショッピングは普通に稼働していて在庫は切れていない様子。
まあ、いろんな事情があるのでしょう。
残念ですが、仕方なし。
輸入元で数ケース確保していただいたので、もうしばらくは販売できます。
お別れまでの期間、どうぞよろしくお願いします。
霞がかかった朝。春は遠からず。

雑記
エキストラヴァージンオリーブオイルの、油なのに油っぽくない芳醇な香りとジューシーな果汁感。
パンに付けるといえばバターやマーガリンが主流の日本の食文化に革命を齎したと言っても過言ではない。
オリーブオイルをパンに付けて食べるという行為を初めて見た時、
まってまって、そんなに付けるの⁉めちゃ油吸い込んでるし!!えええ~うそでしょ~
とザワザワしちゃったのは私だけではないはず。
衝撃を受けた出来事も、いつの間にか当たり前になってしまうんですね。
そんな風にいろんな国の食材や食文化が日本に入ってきて定着する様子をたくさん見てきたであろう白央さんの新刊を読んでました。

私もどこをどう切り取っても明らかな中年ですから、ここに書かれた中年の食事情の悲哀は我が事のようでした。
体の衰えには情けなくなったりするけれど、本当の情けなさとはそれを吐露する事ではなく、それを覆い隠して虚勢を張る事なのではないか。
だって誰もが通る道。
年をとって行くとはこういう事なのだと抗いようのない体の変化を突き付けられるのが40歳以降で(30代までは何とかなんでも乗り切っちゃえる)、信じたくない気持ちと現実を受け入れる諦念とがまだらに入り混じっている複雑な心を抱えているお年頃。
きっとみんな通る道。
悲しいことばかりじゃなくて、若い時と違う食材や調理法が好きになったり、自分の限度を知ってケアの仕方も覚えるし、他人の痛みにも敏感になれるし、何かを手放した代わりに別の何かを得ていて、年を取ることは悪いことばかりじゃなく進化でもある。
白央さんの語られる中年の食とココロのエピソードの数々からそのようなことを受け取ったのでした。
そして人間て、人間の生活って、愛おしいなあと思わせてくれる優しい本でした。
という事で優しい曲で〆
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