クリスマスが待ち遠しい人のための96本
- bongout7
- 2024年12月6日
- 読了時間: 5分
更新日:2024年12月7日
シュトーレンの仕込み3週目に入りまして、製造数累計96本に到達いたしました。

小規模個人店におけるシュトーレンの製造数96本て一般的に多いのか少ないのかよく分からないと思いますが、作っている本人もよく分かりません。
ただ、一年で一番の頑張りを叩き起こして作っているので私の微々たる能力からすれば十分多い数であると思っていただきたいところ。

シュトーレン100本限定!とか言って売ればいいんでしょうけど、どうも数量限定品に胡散金臭さを嗅ぎ取ってしまう人間としてはちょっと使いたくない言葉です。
無限に切らさず作り続けられるものなんてないんだからあらゆるすべてのものがいついかなる時も数量限定だっつーの。
という性格の悪さを露呈しつつ、シュトーレン絶賛販売中です。
2週目の売れゆきが何故か好調で例年よりも早いペースで減りつつあります。
この後の売れゆきを見つつ作り足す予定ですが、一時的に品切れ可能性も無きにしも非ず(あんまりないとは思うけど)。
お電話でのお取り置きを承っております。
引き続きよろしくお願い致します。
SNS難しいよね。
と思う出来事の規模が非常に大きくなってきました。
当店のSNSはX(旧Twitter)に絞ってますが、Xの混沌さが増しているので保険的に?逃げ道的に?とりあえずでBlueskyのアカウントを作ってみました。
こっちもいずれは混沌としていくのかもしれないが。
使い分けができるほど器用ではないし(そもそも店と私個人と混同して使っている)、当店のSNSは宣伝し売上アップを狙うというよりも、店まだ潰れてないな、店主もまあ生きてるな、等の存在確認をしていただく程度のゆるい使用法です。
なのでXと大体同じような感じになると思います。
ふたつとも酷似しているというか仕様がほぼ一緒だし。
イーロンさんはマジでもう無理!とXを辞めた方はBlueskyのほうをどうぞ。
Meta社のSNS各種はやる気がないです。すみません。
箸休めに秋のご近所風景を挟みまして
紅葉狩り

晩秋の趣

雑記です。 ※いつもながらパン関係ない
先週と今週は柴崎友香作品を読んでいました。
柴崎作品は身近なそこらへんにいるようないわゆる普通に生活している普通と言われるようなの人々を描いているのですが、それぞれ個別具体的に見たら固有の個性の持ち主であり、でも普遍的な心の機微も捉えていて、ありふれているけど人間を均一化させない、登場人物たちが今もどこかでもしかしたら同じ町で生きているように感じるそんなところが好きです。
読んだのは「待ち遠しい」。

待ち遠しいって気持ち、久しく感じていないなあ。
と思ってページをめくりました。
20代、40代、60代の世代も経験も価値観も違う3人の女性の関わり合いを描いている小説です。
主人公の40代春子は60代ゆかりが大家で、ゆかりの家と同じ敷地の中にある離れを賃貸契約している関係。
60代ゆかりの甥の妻という親戚関係にあるのが20代沙希。
40代春子の住む離れの横に20代沙希とゆかりの甥夫婦が住む家がある。
3人はご近所付き合いとして夕飯を共にしたり小旅行に出かけたりするのですが、お互いを知っていくにつれて、表面から内面に踏み込めば色々と齟齬が出てくるわけです。
人が誰かと親しくなる過程で誰しもが大なり小なり経験しうる事で結構しんどい事。
たぶん10年前くらいだと思うんですが、
「価値観の合わない人間とは関りを一切断つべし」みたいな論調がすごく多い時期があったように記憶してます。今も割と強くあると思うけど。
それは他人の価値観を変えるのは無理だから関わるのはストレスだし時間の無駄。
関係を断つことでお互い自分のためだけに気持ちよく生きられて建設的で合理的。
切り捨てて、自分の視界から消して、考えなくてよいことにする。
0か100か、白か黒か、の極端な世界観です。
そんな論調を確かになあ~無理に付き合っても疲れるしなあ~なんて受け止めたりしていたけど(実際に仲違いで関係を断つという経験もある)、自分と違う人間を全て排除するような考えはよくよく考えたら差別的だしすごく怖い思想だと今になって振り返ります。
「待ち遠しい」の中の3人の女性とその周辺の人たちは互いの違いでぶつかったりモヤモヤしたり一定期間距離を置いたりしながらも関わり合い続けるのです。
文学研究者の小川公代さんがとある番組で語っていたのですが、ケアの倫理は【妥協と対話】なのだと。
その時は組織に属して働くことの文脈だったけれど、家族、友人、学校、職場、スポーツのチームや地域のサークル、どんな組織でも人間が集まるところでは【妥協と対話】あって関係が紡がれ続けるという事をおっしゃっていたのだろう。
「待ち遠しい」の中では登場人物それぞれがそれぞれと【妥協と対話】を繰り返していて、なるほど、妥協と対話、なるほど、こういうことか、と何かのヒントを得たような気持ち。
【妥協と対話】があれば人間関係すべてうまくいく無敵状態!
なんてことは絶対ないんだけど。
やはりどうしても無理なことはある、、。人間だもの、、(人間だものを都合よく使いがち)。
犯罪とか暴力的威圧的とかになっちゃうと別の話だしね。
しかし、ここ最近の社会状況(主に政治というか、選挙というか、来年の千葉県知事選どうなっちゃうのかなーー!憂い、、)を見ていると理解し合えなそうな人は必ずどこにでもいて嫌でも共に生きていかざるを得ないんだから分断以外の方法を身につけないとなあ、もう十分いい大人なんだし自分、、などと思う師走なのでした。
〆はスカッとする気持ちいい歌いっぷりの良いこちらを。
我々は対話はするけど妥協は一切しねえよ。って感じがして、それはそれでいいなと思わせるパフォーマンスです。
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