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赤白橙みんなちがってみんないいのだ

  • bongout7
  • 2024年4月17日
  • 読了時間: 6分

更新日:2024年4月18日


今年は2024年ですね。

わたしが一般社団法人日本ソムリエ協会のソムリエ呼称資格認定試験に合格したのが2015年。

え、もう9年経ってんの?!

そりゃ記憶から色々抜け落ちているわけだわ~(ただでさえ固有名詞が言葉に出にくくなってきている中年)


最新の試験内容や教本の情報を調べてみると、なんと2024年版の教本は878ページもある。

2015年版の教本は535ページ。

年々範囲が広く難しくなっているというのは聞いていたが、

え、343ページも増えてるの?

え、9年で必要な知識が1.5倍以上増えてるの?

ヤダ!こわい!今年合格する人と知識量の違い激しすぎちゃうじゃん!

という恐怖から内容を見てみたくて2024年版の教本を注文してしまいました。


千葉雅也氏の著作「勉強の哲学」で、

「勉強は日々一旦ここまでやったを積み重ねる(中断という仮固定)。

仮固定から新たな仮固定へと進んでいくのが勉強を継続する事。

中断によって一応の勉強は成り立つが完璧ではないし完了することはない。

勉強とは中断と再開を繰り返すものだ。」

というようなことが書かれています。

ほんと頭が痛いですねー

でも大人になってからの勉強は子供の頃より楽しいものです。



さて、ここ最近の新入荷ワインのご案内です。


まずは白ワイン。

ポップなラベルです。

明らかにこれは不思議の国のアリスの白うさぎですね。

これを飲んだら小さくなっちゃうかも、、という事は決してありません。

いや、もしかしたらそういう世界にいざなわれる可能性も無きにしも非ずと考えた方が面白いですが、おおよそいい気分になるだけです。


こちらのワインを造っているミロナスワイナリーはギリシャのアッティカにあります。

下の図の④の位置。

夏でも涼しい乾燥した海風が吹く地域とのこと。

まあうらやましいですこと。


ブドウ品種はマラグジア。

色調は深めの黄色。

味わいは桃やマンゴーなどの果実を思わせるしっかりとしたコクがありフルーティー。

日光をたっぷり浴びてそうだな~!ブドウもワインを造っている人たちも。という印象。


素材をそのままグリルして塩コショウとハーブで味付けしたようなシンプルな料理が合いそうです。


ギリシャのこの辺りの地域は、サヴァティアノ種のブドウを使い、醸造時に松脂を加えたレツィーナと呼ばれる白ワインが伝統的に造られています。

独特の風味でわりと強めのクセがあり印象が強いので、ギリシャワインと言うとレツィーナを連想する方もいるかもしれません。

が、今回のこちらはレツィーナではありませんので万人に親しみやすいワインです。

※レツィーナは人によってはかなり癖になる美味しさです。



次、オレンジワインです。

こちらもポップなラベルです。

昆虫ですね。コオロギ?スズムシ?

このワインを造るのはスペインのナバーラ州にあるボデガス・アスル・イ・ガランサ。

上の図の右上北部地方の2に位置します。

すぐ近くに砂漠地帯が広がっているため乾燥しており、また、フランスとまたがるピレネー山脈から冷たい北風が吹きつけるため、病気や害虫を寄せ付けない有機栽培に最適な土地とのこと。

環境や生態系を壊さずに自然のサイクルに添ったブドウ栽培を目指しているというワイナリーの精神を表しているのがあの虫のラベルなのでしょう。


ブドウ品種はガルナッチャブランカ90%、モスカテル10%

果皮と共にコンクリートタンクで発酵。

色調は見ての通りの濃い黄色というか、琥珀色か蜜色と言ったほうが美味しそうかな。

林檎や柑橘などの搾りたて果汁のようで口当たりが柔らかく、ジューシー。

お花やジャスミンのような華やかな香りがきつくない程度にやさしくほのかに感じられます。

オレンジワインならではのほろ苦みも穏やかで丸いので、オレンジワインはちょっと飲みにくいという印象がある方にもお勧めできます。


野菜が主役のお料理が合いそうですね。

今ならタラの芽やフキノトウのてんぷらとか、掘りたての筍をグリル(味噌を塗ってもいいかも)とか、たっぷりの春キャベツとアンチョビで鷹の爪を入れてにんにくはやんわりと香りつける程度のあっさりしたパスタとか、潮干狩りシーズンになったらあさりでボンゴレビアンコとか、非常に良いんじゃないでしょうか。



次が最後、赤ワインです。

優しいタッチで描かれながら、どうだ見たまえわたしのこの握力を!どや!という具合のワイルドなラベルです。

葡萄を潰すのにさほど握力はいらないけどね。

どうやら本当は絵ではなく写真で撮ったものをラベルにしたかったらしいとの情報。

いや、写真だとちょっとスプラッターな生々しい感じになっちゃってそうだからこれで良い気がしますね。


このワインはフランスのラングドックが産地です。

下の図のベジエの真上②に位置するのがこのワインの生産者ドメーヌバサック。

うちではおなじみのこのラベルの彼、ルイさんのドメーヌです。

ブドウ品種はメルロー。樹齢25年。

野生酵母を使用してコンクリートタンクで発酵。

軽くフィルターをかけて瓶詰めという事でこんな色調です。

濁ってはないけどクリーン過ぎない感じ。


メルローらしくしっとりと滑らかな口当たり。

プルーンやブラックベリーやカシスのような濃い色の果実をギュッと絞ったみたいに(ラベルのように)ジューシーで、タンニンは丸く穏やか。


あたたかい土地で育まれたんだな~と思わせるほっこりとした旨味が溢れているので、ミディアムボディとされていますが結構飲みごたえがあります。

アルコール度数も14.5%あるので。


料理は何だろうなあ、日常の料理でもかしこまった料理でも火を通したものなら和でも洋でも幅広く合うなあ。

わたしは新じゃがと新玉ねぎで作った肉じゃがと合わせていただきました。

肉じゃがは基本豚肉の関東人なので豚肉で作ったのですが、たぶん関西風の牛肉の肉じゃがの方がこのワインには合う気がします。


以上3点が新たにラインナップされました。

どうぞよろしくお願い致します!



また、入荷するたびにワインの価格がめきめき上がっておる現状です。

円安もさらに進んでますし、輸送航路で大問題勃発とか、原材料や人件費などのコスト高や、気候変動で不作などもありますし、、


困ったもんですが、消費者として商品を購入する際にその商品が出来るまでを考えてみましょう。

どれだけたくさんの人たちが関わって自分の手元にやってくるのかを。


ここで値上げをしないと誰かがそれを負担するわけで、誰が割を食うのか。

そしてそれはいつか、関係ないと思っていても絶対自分に帰ってくる(好きだった商品が終売になるとか、好きな商品を作る会社が倒産するなど)。

正しく値を設定することは負の連鎖を断ち切るためには大事です。

という事でどの仕事も(小さいところほど特に)継続をするために踏ん張っているのでご了承くださいませ。


実質賃金23か月マイナスだそうですね。

へーえ、景気が悪いなあ~



人間の根が暗いのでまたついついうっかりネガティブに向かってしまいました。

花は社会情勢に関係なく季節が来たらちゃんと咲いて偉いなあ。


さて、気を取り直して軽やかで希望的な明るさを持ったビブラフォンの音色で〆。


 
 
 

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