3×3×3のおいしさ
- bongout7
- 2022年10月13日
- 読了時間: 4分
更新日:2023年10月29日
気候変動によってクロワッサンを作る時期も年々変動しておりまして、明確に何月何日から再開しますとは明言できないもどかしさを抱えて生きておりました。
しかし、10月入ってすぐに気温20℃以下の日が続いたので、急遽クロワッサン製造に取り掛かりました。
去年は10月が暑くて11月からの製造だったので、
「今年もそれくらいですね。もしかしたらもっと遅いかもしれないですね。」
などと申し上げておりましたが、1か月も前倒し。
とんでもない嘘つき野郎になってしまいましたことをお詫び申し上げます。
まあ、遅れるよりは良かろう、、

よつ葉バターをふんだんに使い、手折りでパン生地にバターを折り込んでいます。
3つ折りを3回の27層のクロワッサン。
ん、層少なくない?
とお思いのあなたはおそらくパイ生地とごっちゃになっておられるかと。
パイ生地は3つ折り6回で729層に作られることが多く、テレビなどのメディアで「729層⁉わ~!すぅご~い」みたいなヤラセ感のある大げさなリアクションを目にしたことがある方も多いでしょう。
クロワッサンの生地はパイ生地よりも強力粉の割合が多いためグルテンが強く、折り込むたびにグルテンは強化されますので6回も折り込むのは困難。
もしクロワッサンで6回の折り込みを経て729層のバターの層が作れたとしても、それはとてもとても薄いバターの層になります。
パイ生地の場合は冷たい状態でオーブンへ入れられますが、クロワッサンはパンなので焼く前にあたたかいところで発酵をすることが必要。
発酵の段階で極薄くなったバターは溶けて生地に染みこんでしまい、層は出来ずバターたっぷりのロールパンのようなものになってしまうのです。
なんでも多けりゃいいってもんではなく、パイ生地とクロワッサン生地それぞれ適宜があるという事でした。

27層はこんな層です。
過去にはバター不足でバターが手に入らず作れなかったり、私の腕が痛んで作れなかったり、など不測の事態で製造ストップせざる得ない状況もありましたが、何もなければクロワッサンの製造は大体3月くらいまでです。
どうぞよろしくお願いします。
雑記
クロワッサンの再開にも関係する(それだけでなく原材料の作物全般に関わる)気候変動問題、世界中の災害のニュースを見てはどうなってしまうんだろうかと憂う日々。
IPCCが公表した地球温暖化の科学的根拠をまとめた作業部会の最新報告書で、
「人間の影響が大気、海洋及び陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない。大気、海洋、雪氷圏及び生物圏において、広範囲かつ急速な変化が現れている」
と従来より踏み込んで断定した。
というニュースがちょっと前にありましたが、え、何をいまさら、、言い切るまで何年かけてるの、、という乾いた気持ちに。
自然の多いところに住んでいたり、山だの川だの休日に自然の中へ出かける人はたぶん感じたことがあると思いますが、人間が少なくなる(アスファルトなど人工物が少なくなる)地帯に行くと空気が変わる境目のようなものがあります。
この八千代市内ですら人家が少ない地域に足を踏み入れるとガラッと空気が変わります。
この辺りとかね。平戸橋の上なんですけど。

風の冷たさとか、空気のみずみずしさとか、9月の終わりは特に強く感じました。
そういう空気の違いを感じると、ああやっぱり人間て有害。ってしみじみと感じてしまいます。

人間が壊したり殺したり奪い合ったり勝手な事を行い続けていても、太陽はいつも変わらずに昇って沈んでいく様を目にしていると、ああ本当に人間は有害だし心がちっぽけ。ってまたしみじみ。
パン屋は電気もガスもたくさん使うし、
ビニール袋の包装が多いのでプラゴミも出してるし、
なるべくフードロスは出さないようにしているけれど(一生懸命作ったものが残るのはとても悲しいから)、

こうやって明け方に国道をガンガン走って排気ガスを吐いているトラックたちが運搬したものを、直接的にも間接的にも享受して成り立っているし、
全くエコロジカルとは言えなくて反省改善すべき点があります。
気候変動に左右される作物を扱う仕事なので考えて出来ることは行動していかねば、、
買い物一つするにしても、環境問題に関心があってアクションを起こしている企業や会社のものなのかとか(パタゴニアはすごいなあ)。
などと思った定休日を過ごしておりました。
〆
環境に配慮するためにツアーを中止していたColdplay。
2022に環境に負担が少ないあらゆる方法で気候ポジティブなツアーを開催と公表されていましたが、数日前にクリスが肺感染症にかかってしまっているとのニュースが。どうぞお大事に。
ギラギラで宇宙的な照明のライブも良いけどね、こういうナチュラルな感じのライブ観てみたいね。
自動車を手放して自転車生活に戻そうか思案中の私でした。(環境云々もだけど維持費の問題もね、、あるよね、、)
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